日刊建設工業新聞 » 清水建設/週休2日へ取り組み強化/協力会社対象、4週7~8閉所現場で賃金加算
清水建設が建設業の週休二日に向けて画期的な取り組みを開始するようです。
休めば休むほど給料がもらえる夢のような話
内容としては、上記リンク記事を参考にしていただければと思います。
簡単に言うと、
4週7休したら労務費に5%上乗せ
4週8休したら労務費に10%上乗せ
つまり休めば休むほどお金がもらえるという話のようです。
目的としては、週休2日にして建設業の人材確保につなげ、さらに賃金も確保するということです。
週休2日への取り組みもついにここまで本格的に動き始めたか。
と感じますね。
補填分のお金をどのように負担するのか
週休2日の取り組みに向けて、ただ休みを増やすだけでは、日給月給の職人さんにとっては、休みが増えても給料が減るという良いのか悪いのか分からない状況になります。
実際に週休2日が浸透していかない理由として、休日よりお金という考えが多かったからかもしれません。
どのようにしてそこを解決していくかというところが一つの大きな壁だと
思っていました。
その壁を壊すことに業界初で踏み出したことはすごいことだ思います。
しかし、補填分のお金をどのようにして作り出すかという問題の解決策はまだ不明なところがありますね。
この取り組みによる加算総額は20億円として見込んでいるようです。
もちろん何かしらの策があっての取り組みだとは思いますが、とても大きな金額だと思います。
考えられる策としては
①発注者の理解を得る
発注者の理解を得て、労務費の増額を見込んだ金額で契約する。
②技術を駆使して作業の生産性を向上させる
省力化につながる技術を駆使して、少ない労務で工事を進め、増額分を吸収する
③IT技術等を用いて現場管理等の省力化
現場の管理にかかる経費を省力化によって削減する
いろいろ策は考えられますが、発注者の理解と協力を得て、建設業の生産性向上を進めることしかないと思います。
その中で補填金額をしっかり生み出さなければこの取り組みはうまくいったとは言えないのではないでしょうか。
建設業がここまでする理由
○高齢化が進み若手が入ってこない
建設業は55歳以上が約34%、29歳以下が約11%と他産業に比べ高齢化が著しく、今後大量の離職者が発生する。
これは、休みだけの問題だけではなく、収入の問題や建設業の3K(きつい・きたない・きけん)のイメージ等もあるでしょう。
○長時間労働の現実
建設業の労働時間は年間2,100時間前後で推移しており、労働時間の削減が進む他産業との格差は徐々に拡大している。全産業平均に比べ年間300時間超の長時間労働となっている。
これは、土曜日・祝日の作業があることにも起因していると思います。
これだけ実態があり、他の産業と比べると危機的な状況にあることが分かります。
まとめ
建設業の働き方改革は、大きな波が来ているように感じます。
日々新しい技術が発表され、様々な取り組みが始まっていますしね。
建設業はどのように変わっていくのでしょうか。これからの建設業の動きは見物です。