施工管理

あと施工アンカーとは?種類や特徴、施工方法、施工時の留意点について分かりやすく解説!

2023年1月19日

あと施工アンカーとは、コンクリートなどの母材に穴を開けて固定されるアンカー。

この記事では、施工アンカーの種類や特徴、施工方法、施工時の留意点について分かりやすく解説します。

あと施工アンカーとは?

あと施工アンカーとは、コンクリートなどの母材に穿孔し、孔の固着機能によって固定されるアンカー(母材と部材を繋ぎ合わせる役割)をいう。

使用用途や必要強度に応じて種類・規格が分類されており、土木・建築分野で部材の固定や耐震工事などで広く利用されている。

   

あと施工アンカーの種類

金属系アンカー 金属拡張アンカー  
その他金属アンカー
接着系アンカー  カプセル方式
注入方式
その他アンカー  打込み式
ねじ込み式
はさみ固定式
ねじ固定式

種類ごとの特徴

金属系アンカー

金属拡張アンカーとその他の金属アンカーに分類される。

金属拡張アンカーは、コンクリートなどの母材に予め穿孔した孔の中でその拡張部が開き、孔壁に機械的に固着するもの。

接着系アンカー

コンクリートなどの母材に予め穿孔した孔に充填した接着剤(カプセル方式又は注入方式)が化学反応により硬化し、定着部を物理的に固着するもの。

その他アンカー

金属系アンカー、接着系アンカー以外のアンカーで、材質(金属、プラスチック等)及び固着方法(打込式、ねじ込式等)など様々な種類がある。

あと施工アンカーの施工方法

あと施工アンカーとは 施工方法

金属系アンカー

  1. アンカーの取り付け位置を図面等により確認し、母材にマーキング
  2. アンカーサイズに適応するドリルビットを選定し、所定のアンカー深さの位置にマーキング
  3. ハンマードリル等により、所定の位置・深さになるよう穿孔
  4. 穿孔完了後、集塵機、ブロアーなどを使用して孔周りの切粉をとってから孔内の切粉を除去
  5. 金属系アンカーにナット及びワッシャーを取り付けて孔内に挿入
  6. 金属系アンカーの芯棒の頭部をハンマー打ち込む
  7. スパナ類を用いてナットを締め付ける

接着系アンカー

  1. アンカーの取り付け位置を図面等により確認し、母材にマーキングする
  2. アンカーサイズに適応するドリルビットを選定し、所定のアンカー深さの位置にマーキングする
  3. ハンマードリル等により、所定の位置・深さになるよう穿孔する
  4. 穿孔完了後、集塵機、ブロアーなどを使用して孔周りの切粉をとってから孔内の切粉を除去
  5. 孔内にアンカー筋を入れ、施工面の位置にマーキング
  6. 孔内にカブセルを挿入
  7. アンカー筋に打撃回転を与えながら、一定の速度でマーキングの深さまで打ち込む
  8. 所定の接着剤効果時間までアンカー筋を動かさない

施工時の留意点

  • アンカーの種類・規格は、コンクリートなどの母材や設置部材の所要強度などに応じて、適合するものを選定する
  • アンカーの選定や設計に関しては、JIS規格のような統一規格がなく、各メーカーのカタログに記載されている事項がパラメータとなる
  • 使用するアンカーサイズに適応したドリルビット(穿孔径)とし、穿孔深さの確認をする
  • 穿孔角度は特に指定がある場合を除き、施工面に直角方向とする
  • 孔内に切粉が残っているとアンカーの強度に影響を及ぼす虞があるので、孔内清掃は入念に行う
  • アンカー挿入時は、埋込長さ及びねじしろを確認する
  • アンカーの座金は施工面または取付け部材面まで挿入する
  • 金属系アンカーの芯棒打ち込みハンマーは、アンカーのサイズにあった適切なものを使用する
  • 所定の締付トルクでナットを締め付けて固着させるアンカーは、ナット締め付けていない状態では強度を発揮しない
  • 接着系アンカーにおいて、カプセルの有効期限及び流動性があることを確認のうえ、挿入方向が逆にならないよう孔内に挿入する
  • カプセルの攪拌が過剰にならないこと

 

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