用語の解説 設計図

建築のピットとは?意味、役割、構造、高さについて分かりやすく解説!

2022年11月30日

ある程度の規模の建築を建設する際に、よく耳にする言葉がピットです。

この記事では建築のピットの意味、役割と必要性、構造、高さ、設けた際の注意点について解説します。

建築のピットとは?

ピットの意味

建築のピットとは、設備の配管を通すための平面的なスペースです。

ちなみに縦方向はシャフトと呼ばれます。

ピット内に設備配管を設けることで、設備の点検や更新が行いやすくなります。

建築ピットの種類

建築ピットは一般的には地下に設けるものと、建物の中間階に設けるものがあります。

一般的にピットといってイメージするのは、地下に設ける地下ピットだと思います。

それぞれの役割について、次の項目で説明していきます。

建築のピットの役割と必要性

ピットの役割

ピットの役割は大量の配管をピット空間に通すことで、メンテナンスや点検を行いやすくします。

地下に設けるピットは地下に設備配管を通して、各設備シャフトまで配管を通します。

中間階に設けるピットは上下階で用途が異なっている等、上下階で配管を分けたい際に設備配管を集約するために使用したりします。

ピットの必要性

建築のピットは必ずしも設けなくてはならないものではありません。

規模の小さな住宅などの場合は、建物と敷地境界との間の土中に配管を通す場合もあります。

こちらはピットを設ける必要がないので、費用的には安価ですが設備配管のメンテナンスが難しくなります。

その場合はメンテナンスする際は、土を掘り起こして配管を確認する必要があります。

また建物周りの地面をモルタルやタイルなどで仕上げていると、さらに掘り起こしに金額がかかりメンテナンスが困難となります。

一方で規模が大きく大量の配管が必要な建築の場合に、建物と敷地境界との間の土中に通してしまうとそのスペースが増えてしまい建物の外形がどんどん小さくなっていってしまいます。

そこで、ピットを通すことで大量の配管をいろんな場所に接続させることが可能になります。

これらを踏まえたうえで、ピットを設けた場合のメリット・デメリットから考えて各物件に適した判断をする必要があります。

地下ピットの構造(建物全体の構造との関係)

ここでは一般的である地下ピットの構造について説明します。

一般的には鉄筋コンクリート構造であることが多いです。

地上部分の建物全体が鉄筋コンクリート構造である場合はもちろんのこと、上部構造が鉄骨造であったとしても、地下ピットが鉄筋コンクリート構造であることは多くあります。

鉄骨造の場合は、構造的な理由から鉄骨の周りに鉄筋コンクリートを纏った鉄骨鉄筋コンクリート構造である場合もあります。

鉄筋コンクリートなのか、鉄骨鉄筋コンクリートなのかの判断は構造設計者が行います。

地下ピットの高さ

地下ピットの高さは、メンテナンスに必要な寸法、配管を通すために必要な寸法から決定します。

地下ピットの高さは、メンテナンス性や、配管をどの程度通して行くかによって寸法が決まってきます。

ピットの中に人を通したい場合と、設備配管だけを通したい場合で考え方が変わります。

ピット内に人を通す場合

一般的には地下ピットには柱と柱をつなぐように地中梁がある場合が多く、それぞれが地中梁によって区切られた空間になっている事が多いです。

そのため、すべての空間をメンテナンスできるように地中梁に「人通孔」と呼ばれる穴を開けて人が通れるようにしていく必要があります。人通孔は直径600mmが最低限と言われています。

場合によっては550mm など小さくできる場合もありますが、人によって通れない可能性が出てきてしまうため、一般的には600mm を最低として考えます。

地中梁のスリーブ径は、梁せいの1/3が限度です。よって、人通孔を設ける地中梁せいは1800mmが最低高さになる事が一般的です。人通孔を設けるか否かで、ピット高さが変わります。

地中梁のスリーブ径は、構造計算の制限上で梁せいの1/3が上限となります。そのため、人通孔を設ける地中梁せいは1800mmが最低高さとする事が一般的です。人通孔を設けるかどうかによっても、ピット高さが変わってきます。

設備配管だけを通す場合

設備配管だけをピットに配置し、こちらは人通孔を設けない場合です。

この場合は、多くは排水の水勾配によって決定される事が多く、建物ごとに必要な高さが変わってきます。

この場合は上記でも書いたように地中梁によってピットは区切られており、すべてのピット空間をメンテナンスできるようにするため、地上からピットに入る床点検口が多く必要になります。

地下ピットを設けた際の注意点

湧水ポンプの必要性

地下ピットを設けると湧水ポンプを設ける必要があります。

これは地下ピットに水が入り込んだ際に外部へ排水するためのポンプになります。

地下に水が入り込む可能性は、コンクリートの小さな隙間より外部から地下水が染み出している湧水のケースと、設備配管などから漏水を起こしている漏水のケースがあります。

それらの水を外部に排水するために、釜場と呼ばれる床を下げた穴を地下ピットに作り、そこに湧水ポンプを設置する必要があります。

通気管の必要性

地下ピットには人が入ってメンテナンスする事が想定されています。

そのため、地下ピットに吸気口と排気口を設けて換気を行うための通気管を設ける必要があります。

地下からの通気なので管状のものを地上に突出させて地上から通気を行なう必要があります。

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