- 「土木で使われるクロソイド曲線って何?」
- 「クロソイド曲線の計算方法が知りたい」
- 「クロソイド曲線ってそもそもどういった場面で使われるの?」
こういった疑問やお悩みにお答えします。
本記事では、土木におけるクロソイド曲線の概要や計算方法などを解説します。
またクロソイド曲線を実際に使用した例も紹介しますので、写真でイメージしたい方にもおすすめの記事となっています。
ぜひ、最後までお読みください。
土木におけるクロソイド曲線とは?分かりやすく解説
(画像引用元:東京都立大学)
土木におけるクロソイド曲線とは、直線からカーブさせる際に、急に半径に突入せずに徐々に半径を小さくしてから通常の曲線に入るカーブのことをいいます。
円の始点と終点に設けられ、滑らかなカーブが得られるため、緩和曲線とも呼ばれます。
具体的にいうと、車で運転中直線からカーブに差し掛かった際にクロソイド曲線が使われていないと、いきなり曲率が変化してしまいます。
その際、急ハンドルを切ることになり、事故の原因や乗り心地の原因になります。
これらを回避するために、クロソイド曲線が必要となるのです。
土木におけるクロソイド曲線の計算方法
クロソイド曲線の計算方法は、以下の公式が使われます。
R×L=A2
以上の公式は「クロソイドの基本式」と呼ばれます。
R、L、Aいずれか2つの要素が分かれば、クロソイド曲線の計算は可能です。
それぞれのアルファベットの意味は、以下のとおりです。
A:クロソイドパラメータ(m)
L:クロソイド曲線長(m)
R:曲率半径(m)
実際にクロソイドパラメータを算出する計算例を挙げてみます。
R=800m
L=35m
800×35=28,0002=167.3m
以上の曲線を設計する際のクロソイドパラメータは「167.3m」であると算出できます。
土木におけるクロソイド曲線の事例
土木におけるクロソイド曲線の事例を挙げてみました。
(画像引用元:武蔵野大学)
多くの場合に適用されているのが、高速道路のジャンクションです。
急ハンドルとならないようにクロソイド曲線を用いて、事故防止や乗り心地の安定を保っています。
(画像引用元:広島大学)
鉄道にも多く使われており、列車の脱線事故防止や乗り心地につながっています。
まとめ
本記事をまとめると、以下のとおりです。
- 土木におけるクロソイド曲線を解説
- 計算方法
- 高速道路の事例
クロソイド曲線は道路や鉄道に用いられる曲線であるため、土木技術者としては知っておくべき基本的な知識のひとつといえます。
計算方法や公式を頭に入れておくだけでも、専門的な知識を持っている印象を与え、一目置かれる存在になれるでしょう。
クロソイド曲線について知り、土木のスペシャリストを目指しましょう。