用語の解説

工程表の種類を解説【全体・月間・週間工程表の書き方】

2018年6月14日

ご安全に。

今回も現場監督の仕事内容について書いてみたいと思います。

今回は「工程表」についてです。

工程表とは?

工程表という言葉は聞いた事がある方もいらっしゃると思います。現場の工程表とはどういったものなのでしょうか。

工程表とは文字通り、建物を作るうえでで必要な作業にかかる日数や作業の流れを着工日から竣工・引渡しの日までまとめたものになります。

工程表の種類

工程表にも種類がいくつかあります。

ひとつは工程表をまとめる期間で分類されます。

「全体工程表」

これは、着工〜竣工までの工程について主要な工種について大まかに書いたものです。

例えば、杭工事1ヶ月、地下躯体工事1ヶ月、地上鉄骨工事4ヶ月、内装工事3ヶ月。といったように主な工種について

の必要な期間と流れを描き、竣工までどのような流れで進むかを書いていきます。

「月間工程表」

全体工程表をもとに、ある月についてさらに詳細に書いた工程になります。

主要工事以外についても書き込み、各工程の調整に必要となります。

「週間工程表」

月間工程表を基に、ある週についてさらに詳細に書いていきます。

資材の搬入日や各種検査日なども考慮し、1日を午前・午後に分けるなどして詳細に書き、実際に現場が進められるように書いていきます。

工程表を書くには知識と経験が必要

いきなり若手が工程表を書くということはあまり無いかもしれません。

なぜなら、工程表はは建設工事の進捗を左右するとても重要なものであり、

工事の流れや、その工事がどのくらいかかるかなど経験と知識がなければ

いきなり書くのは難しいからです。

たいていは、上の立場になるほど先を見越した工程を書くことになります。

例えば、「若手」は1週間先までの工程表を管理し、「上司」は1ヶ月先や3ヶ月先の工程を把握する。さらに「現場所長」は工事竣工までの全体の工程をまとめていくという具合になります。

無理な工程は書かない

厳しい工程を書いて、工事が早く進めば万々歳ですが、工程表をもとに職人さんの手配や資材の手配などをしていくため、余裕が無い工程を書いてしまうと何か問題が起きてしまうと段取りがすべて崩れ、立て直しが大変になってしまいます。

現場には工程に影響するさまざまな問題が発生することがあります。

例えば「雨」や「台風」などの天候による遅れや、資材が予定日通りに来ないなどの事が考えられます。

このような不測の事態を考慮した工程を書くことで、段取りが崩れず、遅れを吸収することができるというわけです。

工程を管理する

工程表は書くだけではダメです。書いた工程表通りに現場が進むように管理しなければなりません。

例えば日々の各工事の進捗が工程通りに進んでいるか確認し、もし遅れているようであれば、何が原因であるかを調査し、対策を取らなければ、せっかく書いた工程表もただの紙切れになってしまいます。

工程が遅れる原因には様々なものがあります。

例えば、

「職人さんの数が足りない」

工事数量に対して、職人さんの絶対数が足りず進捗が遅れてしまいます。

「工事が難しかったりやりづらかったりして、思い通りに進まない」

工事の計画や仮設の設備に不備があり工事が思い通りにしないこともあります。

これらの問題に対して迅速に対応し、工程を管理していくことが現場マンの大切な

仕事ということです。

まとめ

「工程」は工期に与える影響以外にも、工事費や安全面にも影響するためとても重要な管理事項になります。無事に竣工を迎えることができるように、しっかりと現場の流れを把握し、工程管理によって問題は迅速に対応していきましょう。

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