用語の解説 設計図

スロープとは?意味や目的、基準、手すりの高さ、設計時の注意点について解説

2023年1月14日

段差を解消するための傾斜路のことをスロープといいます。

この記事では、スロープの意味や目的、基準、手すりの高さ、設計時の注意点について解説します。

スロープの意味

スロープ(slope)とは、段差を解消するために階段に代わって設ける、傾斜路の事を指します。

公共建物や住宅のアプローチ付近の階段横に併設されることが多く、勾配、幅、手摺などについて、建築基準法他により設置基準が示されています。

スロープの設置目的

自転車や車椅子利用者、足腰の弱っている高齢者が歩きやすいように、階段ではなく傾斜路にするもので、移動のための利便性や安全性を向上させるのが目的です。

人だけではなく、車を対象としたものもあり、立体駐車場の車路に用いられています。

スロープの設置基準

スロープを設置するには、各種の法律の定めに適合させる必要があります

建築基準法施行令第26条では、種別ごとに以下のように定められています。

階段に代わる傾斜路は、次の各号に定めるところによらなければならない。

・勾配は、1/8を超えないこと
・表面は粗面とし、又は滑りにくい材料で仕上げること

種  別 勾配 踊場踏幅
(1)小学校(児童用) 140㎝以上 1/8以下 1.2m以上
(2)中学校等(生徒用)、物品販売業(1,500㎡超)
 劇場・映画館、演芸場・観覧場、公会堂・集会場
140㎝以上 1/8以下 1.2m以上
(3)直上階の居室の床面積合計200㎡超
 居室の床面積合計100㎡超の地階
120㎝以上 1/8以下 1.2m以上
(1)~(3)を除く 一戸建て住宅 75㎝以上 1/8以下 1.2m以上

 

手摺の要否

スロープには、幅や勾配以外に手摺の設置についても基準があり、建築基準法第26条第2項に以下のように定められています。

・前3条の規定(けあげ及び踏面に関する部分を除く。)は、前項の傾斜路に準用する。

となっており、以下の第25条「階段等の手摺等」の基準を守る必要があります。

・階段(スロープ)には、手すりを設けなければならない。

・階段(スロープ)及びその踊場の両側(手すりが設けられた側を除く。)には、側壁又 はこれに代わるものを設けなければならない。

・階段(スロープ)の幅が3mをこえる場合においては、中間に手すりを設けなければな らない。

スロープの手摺の高さ

建築基準法では、屋上等の安全上必要な手摺は1.1m以上との定めがありますが、それ以外は基準が設けられていませんので、自由に設定することができます。

一般的には75~85㎝程度が望ましいとされています。

スロープ設計の注意点

スロープは、建築基準法によれば階段と同様の扱いになりますが、バリアフリー法等の基準や、誘導基準が定められているケースがあり、注意が必要です。

また、建築基準法で示している勾配は、最低限の基準であり、実際の使用上は急勾配で使い難い物であることを認識し、使用場所や使う人に応じた適切な設計とする必要があります。

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