「ワーカビリティって何?」
「ワーカビリティを改善したいが、具体的にどうすればいいか分からない」
こんな疑問お悩みにお答えします。
初めてコンクリート関連の施工に従事した方にとって、ワーカビリティという言葉にとまどったのではないでしょうか。
本記事では、土木業界において使われるワーカビリティについて解説します。
またワーカビリティをどのように改善すれば良いか知りたい方にとっても、具体的な方法について解説していますので、おすすめの記事となっています。
ぜひ最後までお読みください!
タップできる目次
建築・土木で使われるワーカビリティとは?【結論!コンクリートの扱いやすさ】
ワーカビリティとは、フレッシュコンクリートを打ち込む際の作業のしやすさをいいます。
具体的には以下の作業のことです。
- 運搬や打ち込み
- 締固め
- 仕上げ
軟らかいコンクリートは作業性が向上し、硬くなるにつれて作業性が下がります。
ただし、過度に軟らかいコンクリートは、硬化後にクラックが発生しやすくなるため注意が必要です。
そのため、硬すぎず軟らかすぎないコンクリートを目標に、ワーカビリティを改善することが重要になってくるといえます。
ワーカビリティを改善する3つの要素とは
ワーカビリティを改善するためには、以下3つの要素が必要です。
- 適切な材料選定や分量
- 綿密な計画と良好な設計
- 混和材料の使用
詳しく解説していきます。
適切な材料選定や分量
フレッシュコンクリートの作成段階で、材料選定や分量が適切でなければ、ワーカビリティの改善は見込めません。
なぜならフレッシュコンクリートが硬くなりすぎたり、軟らかすぎたりしてしまい、品質に影響が出てしまうからです。
具体的には以下の材料に注意しましょう。
- 水とセメントの比率は適切か
- 骨材の種類と粒度は極端ではないか
- セメントの粉末度は極端ではないか
- セメントの状態は良いか
材料の時点で以上を誤ってしまうと、ワーカビリティが改善できず、コンクリートの品質に影響が出てしまうので注意しましょう。
綿密な計画と良好な設計
ワーカビリティを改善するためには綿密な計画も重要です。
コンクリートの打ち込み時間が大幅に遅れると、品質に影響が出てしまうためです。
たとえばフレッシュコンクリートを工場から運搬する場合は、交通量の多少により時間を予測、逆算したうえで打ち込み時間を算出しましょう。
また施工方法などを関係者と共有し、円滑に作業を進めることも重要です。
綿密な計画と良好な設計はワーカビリティに多大な影響を与えますので、事前に準備をしておきましょう。
混和材料の使用
混和材料を使用し、ワーカビリティを改善することもひとつの手法です。
混和材料とは、コンクリートの性質を改善するために使用される材料のことです。
混和材と混和剤があり、ワーカビリティを改善する混和材はフライアッシュ、混和剤はAE減水剤があげられます。
どちらも水量を増やすことなく、ワーカビリティを改善できる材料となるため、環境条件や費用などを考慮したうえで検討してみても良いでしょう。
まとめ:ワーカビリティとは改善することで品質の高いコンクリートが望める
本記事をまとめますと、
- 土木で使われるワーカビリティとは
- ワーカビリティを改善するための3つの要素
以上について解説しました。
コンクリートは、とくに管理がシビアで誤った施工をしてしまうと、品質が悪くなってしまい、構造物にも影響を与えてしまいます。
そのため、ワーカビリティの改善を常に意識し、品質の高いコンクリート構造物を目指しましょう。