クラッシャラン (crusher run) とは砕石の1種類で、原石を割っただけの材料のこと。
この記事では、クラッシャランの意味や種類、粒度調整砕石との違いを解説します。
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クラッシャランとは
クラッシャラン (crusher run) とは砕石の1種類です。
原石を割っただけの材料であるため、粒度のバランスが良くありません。
そのため、締め固めたあとも強度はあまりでない材料です。
コンクリートなどを破砕してつくる再生材料と、岩や玉石など天然の破砕機で砕いて造られます。
粒の大きさを揃える必要がないため、比較的安価に造ることができます。
ホームセンターなどで販売されていて、5kg500円程度で販売しています。
再生クラッシャランとの違い
再生クラッシャランの材料は、ビルなどの建物を解体したときに出るコンクリート塊です。
工事で発生する廃材を利用して、破砕機で細かく砕きクラッシャランにします。
道路の路盤材料として下層路盤や、集水桝などコンクリート構造物の基礎砕石として広く
利用されている材料です。
一般的には 「RC-40」 と表記され、 「RC」 というのは 「再生クラッシャラン」 「40」とい
うのは粒径のことで、最大粒径40mm の再生材をつかったクラッシャランという意味にな
粒度調整砕石との違い
砕石とは、岩石や玉石をクラッシャーで破砕した後に、粒度を揃えた骨材のこと。
ふるいにかけることで粒度を一定のサイズに調整したものです。
砕石は 「粒度調整砕石」と「単粒度調整砕石の」 2種類に分類できます。
粒度調整砕石は、クラッシャランに補足材として細骨材を足したものです。
実際の粒度の違いとしては、 クラッシャランに比べて細骨材の割合が多くなります。
クラッシャランと粒度調整砕石の品質基準は以下の通りです。
参考「舗装再生便覧』
単粒度砕石との違い
砕石の中で、もう一つが単粒度砕石です。
一般的には「4号砕石」 で表され、 「○号」 の部分には大きさを示します。
破砕機で砕いた骨材をふるいにかけ、 単一の粒径のみ集めた骨材です。
4号砕石とは、 粒度の範囲が20~30mm の砕石という意味です。
このように、 粒度分布が悪いため駐車場としても利用することは可能ですが、締め固まりません。
そのため、 駐車場として利用する場合は、再生クラッシャラン又は粒度調整砕石がおすすめです。
クラッシャランを使用する場所
クラッシャランは舗装の路盤として、 日本全国各地で使用されています。
ここでクラッシャランが使用される場所を紹介します。
道路の路盤材
一番広く利用されているのが、 道路の路盤材です。
クラッシャランは粒度調整砕石に比べて、締め固めた後の強度は低いため、下層路盤で利用するのが一般的な使用方法になります。
現場では、 ダンプで運搬しバックホウ等で敷き均しを行います。
ローラーで転圧し締固めます。
駐車場
駐車場の路盤材としても、クラッシャランは広く利用されています。
クラッシャランは、大きな粒と小さな粒が混ざった骨材です。
そのため、転圧することで大きな石のスキマに、 小さな骨材が入り込むことで強度を確保することができます。
両面が土の状態とは異なり雑草が生えにくく、ぬかるんでタイヤがハマることもなくなります。
アスファルトに比べて低単価であるため、一般的に広く利用されています。
防草対策
敷地内で雑草が生えてほしくないところには、防草シートを敷くのが一般的な雑草対策です。
しかし、 防草シートも一生モノではなく、紫外線により劣化していきます。
必ず雑草が生えなくなるわけではないですが、砕石敷きならあまり手間をかけずに施工することができます。
とくに、再生クラッシャランなら元の材料はコンクリートでありアルカリ性のため、雑草が生えにくくなります。
クラッシャランまとめ
クラッシャランとは、原石を砕いて建設材料です。
砕石とは異なり、 粒度の調整を行いません。
道路の舗装工事で路盤材だけでなく、 その他駐車場などでも広く利用されています。