「ご安全に」
みなさん333運動って聞いたことがありますか。
333運動とは、玉掛時に適用される安全活動のことです。
これだけでは、よく分からないと思いますので、
この記事では建設業界ではよく知られている『333運動』について
詳しく説明したいと思います。
タップできる目次
333(さんさんさん)運動とは?
工事現場では言わずと知れた安全活動の一つです。
3が3つ並んだこの不思議な名前の運動とはどういうものなのでしょうか?
『333運動』とは
- 玉掛けして3秒確認
- 玉掛け者は3m離れる
- 30センチ地切りして安定を確認
『333運動』とは玉掛け作業時に用いる安全活動の事であり、3というキーワードを基にしているため『333運動』と呼ばれています。
『玉掛け』とは、鉄筋材や仮設材、型枠材等の建材をクレーンで吊り上げる際に材料にワイヤーをかける作業の事を言います。
333運動をイラストで解説
玉掛けして3秒確認
この手順では
- ワイヤーがしっかり掛かっておらず、荷が落下する
- 荷物の重心を考慮したところにワイヤーがかかっておらず、荷が振れたり
バランスを崩して荷が落下する
等の危険性が考えられますので、玉掛に不具合がないか、吊り上げをあせらず玉掛の状態をしっかり確認するようにします。
玉掛け者は3m離れる
この手順では
- 荷物が大きく振れる
- ワイヤーが外れて荷物が落下する
等の危険性が考えられますので、もし荷が振れたり、荷が落ちてきたりしても接触することの無いように十分に距離を取るようにします
30cm地切りして安定を確認
この手順では
- 一度に高く荷物を上げてしまうと、荷物が大きく振れる
- 一度に高く荷物を上げてしまうと、不具合があり荷が落下した場合に被害が大きくなる
等の危険性が考えられますので、一度に高く上げてしまわず、30cmだけ荷を上げて、荷が外れないか・バランスは悪くないか等を確認するようにします。
333運動がとても分かりやすい理由
この『333運動』は3というキーワードをもとに、一連の玉掛け作業を安全に行う手順を示しており、とてもわかりやすい用語になっています。
無理矢理3というキーワードを詰め込んでいるわけではないので、とても実践的で理にかなっているところもポイントですね。
これだけわかりやすく、実践的であれば建設業界に浸透することも納得です。
333運動はなぜ玉掛作業時に必要なの?
玉掛け作業は、様々な建設材料をワイヤーを用いて吊り上げる作業で、人力では持つことができないような重量物を扱うためとても危険な作業になります。
下記の表にあるようにとても残念なことですが、玉掛け作業では毎年死亡事故が起きてしまっています。
事故の要因には様々なものがありますが、このような事故のリスクを減らすために『333運動』はとても重要なものになります。
参照:http://www.cranenet.or.jp/susume/susume10_05.html
玉掛け時の事故事例を知ることから安全は始まる
玉掛け作業に限らず、様々な作業をするにあたって事故事例を知るということはとても重要なことになります。
同じような事故が起きないようにしっかり対策をするようにしましょう。
こちらのサイトで、玉掛事故の災害事例を見ることができるので参考にしてみてください。
労災といえばコレ!現場猫が悪い事例で反面教師になってくれています。
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現場猫(仕事猫)から学ぶ労災防止【ハンドリフト乗ってヨシ!?】
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333運動の横断幕
仮設事務所や外部足場に設置することができます。
とても大きく目立つので、『333運動』の啓蒙にぴったりです。
333運動用『3色の介錯ロープ』
3色に色分けされたカラフルな介錯ロープです。
3m離れるという事を視覚的にとてもわかりやすくしたものです。
まとめ
『333運動』は基本に忠実に丁寧に行う手順となっているため
- 手間がかかる
- いちいちこんなことやってられない
と思われる方も中にはいらっしゃると思いますが、
『333運動』は現場で作業される方を事故から守るとても重要な運動になりますのでぜひ取り組んでもらいたいと思います。
『ご安全に』