あなたの疑問
・ALCの比重はいくつ?
・メーカーによって比重は違う?
・ALCに比重に対してJISの規定はある?
このような悩みを解決します。
ALCとは高温高圧蒸気養生された軽量気泡コンクリートのことです。
ALCは、気泡を多く含んでいるため、普通のコンクリートの比重の4分の1程度になります。
この記事では、ALCについて、メーカー別、乾燥状態別の比重とJISの規格について解説します。
ALCのメーカー別の比重は?
AlCのメーカー別の比重は以下の通りです。
へーベル(旭化成建材) | クリオン | シポレックス(住友金属鉱山シポレックス) | |
絶乾密度 | 500㎏/㎥ | 520㎏/㎥ | 500㎏/㎥ |
気乾密度 | 600㎏/㎥ | 600㎏/㎥ | 550㎏/㎥ |
ALCの比重は、メーカーによって多少差がありますが、JIS規格に基づいています。
ALC比重のJIS規格
ALCの品質
5.1.1 圧縮強度及び密度
ALCの圧縮強度及び密度は,9.2 に規定する試験を行ったとき,表 3 の規定に適合しなければならない。
表 3−圧縮強度及び密度
項目 規定値 圧縮強度 N/㎟ 3.0以上 密度 kg/㎥ 450を超え 550 未満
ALCの構造計算用の比重は?
ALCの実際の比重については、上記で説明しましたが実際の構造計算では取り付け金具などを考慮しなければならないため、割増した値を使用します。
へーベル(旭化成建材) | クリオン | クリオンシポレックス(住友金属鉱山シポレックス) | |
構造計算用比重 | 650㎏/㎥ | 650㎏/㎥ | 650㎏/㎥ |
上記はメーカーのHPに記載されている構造計算用の比重です。
構造計算用のALCの比重の値は各社同じで650㎏/㎥となっています。
実際に構造計算をする場合はさらいにこれに割増しを行います。
例えば、厚さ100㎜のALCパネルであれば、
650㎏/㎥×0.1=65㎏/㎡でこれに構造計算用に割り増しを行い100㎏/㎡とします。
ALC㎡あたりの重量は?
構造計算用の比重の値650㎏/㎥を㎡当たりの重量に換算します。
構造計算で使用する場合はこれにさらに割り増しの値を加えるようにします。
ALC厚さ | ㎡あたりの重量 |
100㎜ | 65㎏/㎡ |
125㎜ | 81.3㎏/㎡ |
150㎜ | 97.5㎏/㎡ |
175㎜ | 113.75㎏/㎡ |
200㎜ | 130㎏/㎡ |
特別仕様パネルの比重
ALCには、表面に凹凸などを入れ、デザイン性を持たせた特別な仕様のALCパネルがあります。
特別仕様のALCパネルは普通のALCパネルと違い表面に凹凸があるため、その分比重は大きくなります。
そのため特別仕様のパネルを使用する場言いは、一般のものより比重を割り増しして計算する必要があります。
特別仕様のパネルはメーカによってさまざまなものがあるため使用する場合は各メーカに問い合わせるようにしてください。
ALCの比重まとめ
今回はALCの比重について解説しました。
各メーカーで微妙に差がありますが、ALCの比重は構造計算用の650㎏/㎥を覚えておくと良いでしょう。