施工管理

モルタル【つけ送り】の意味と基準

2020年3月12日

モルタルの『つけ送り』とは?

モルタル つけ送り

コンクリート・コンクリートブロック下地などのコンクリート系下地の下塗りに先立ち,凹凸が激しい場合に仕
上厚を均等にするためモルタルなどであらかじめ不陸を調整すること。

セメント・コンクリート・モルタルの違いとは?も参考にしてみて下さい。

モルタル『つけ送り』施工時の注意点

  • コンクリート・コンクリートブロックなどの下地につけ送りをする場合は最
    大厚さ9mm 以内
    とし、下塗りの接着性を良くするために櫛目をつけたのち、2週間以上できるだけ長く放置する。
  • つけ送りも含めた下地モルタル塗りの厚さは,あまり厚くすると剥離するので,床を除
    き25mm 以下とし、つけ送り厚さが25mmより大きい場合は,鉄筋・溶接金網・網状の鋼製ラスを取付金物によ
    り緊結するなどの適切な処置を行い,つけ送り50mm以上の場合はコンクリートを増打ちする。
  • 壁のつけ送りが厚い場合,一度に厚く塗るとひび割れ・剥離の原因となるので,薄く(7mm 以内)
    回数を分けて塗らせる。
  • また古い下地に対しては下地を接着性を良くするためにワイヤブラシで良く清掃し,かつ、つけ送りモルタルの水分が給水されないように十分水湿しして塗る。
  • 下地面に凹凸があり,凸部分の総塗厚が少なくなっても壁で10mm,床で15mm程度の仕上代
    をとるようにしないと,ひび割れ,剥離などを生じやすくなるので注意する。

モルタル『つけ送り』はどのタイミングで行う?

モルタル つけ送り

左官工事の工程は上記の通りですが、『つけ送り』は工程の中でも一番最初に行う作業になります。

最終的な仕上げの準備作業ではありますが、最終的な仕上げに大きく影響する重要な作業です。

『つけ送り』が必要な不陸の程度とは?

不陸の著しい箇所はつけ送りし,仕上厚が均一となるように下地調整する。』

不陸の著しい箇所にはつけ送りを行ういうことになっていますが、つけ送りの要否には明確な基準はないため、
仕上材の種類や厚さと躯体の精度を勘案してつけ送りの要否を決定します。

仕上厚に『つけ送り』は含まれない?

良く言う仕上厚とは塗層全体の塗厚の総計ことを言いますが、この場合、つけ送りの厚さは除いたものをいいます。

『つけ送り』に使用するモルタルの調合は?

(JASS 15(1998))

下地 下塗り(セメント:砂) 中塗り(セメント:砂) 上塗り(セメント:砂)
コンクリート 1:2.5 1:3 1:3
ブロック 1:3 1:3 1:3
木毛セメント板 1:3 1:3 1:3

つけ送りのモルタルの調合は上記表の下塗りと同じものを使用します。

モルタルの硬化時間は冬になると長くなる?
こちらの記事も参考にしてみて下さい。

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